起業の現実とリアル・ノウハウ


この「俺のキャリア」には様々なキャリアの方の生きた叡知・経験が詰まっている。

この私は、といえばコンサルティングファームから事業会社へと転職し、その後、自分で事業を立ち上げるという多少レアな経験を積みつつあり、多少なりとも皆様にとって意味のある記事を書くことができればと思い、筆を取った次第である。

この記事は、将来起業をしたい、と考えている読者向けであり、一生会社勤めをしようとしている方に関しては、この記事は時間の無駄なので読まない方が良い。

今、道を歩くサラリーマンや学生を眺めながら、平日昼間にカフェでこの記事を書いているが、まさに脱サラしたのだなあ、と痛感しつつも、悠々自適な訳ではなく、まだ立ち上げ初期につき、やや不安定・不慣れな日々を送っている訳で、起業志向ある方に対して、その実感値や自分なりの現時点の学び・反省も含めてお伝えできれば、と考えている。

正直、事業が軌道に乗ってもいない段階なので、単なる戯言にしか過ぎないかもしれないが、戦略コンサルティングや経営企画を腐るほど経験してきた人間がリアルに会社設立した時に見えてきた視界や視座、という意味合いで、もし参考になる部分があれば幸いである。

 

企業のノウハウ

 

ビジネスモデルはまずはtoBを狙う

さて、まず事業をするにあたり、誰にどんな価値を提供するか、どこでマネタイズするか、どうスケールさせるか、真剣に考える必要がある。

自身のスキル・アセット・ネットワークを隅々まで棚卸し、リーンキャンバスを書くも良し、何等か自分なりのフレームで可視化し、誰かに説明し、磨いていく。

この時に、10人に説明して、5-6人に筋が良い!と言われるまでアイディアを練り上げなければならない。

会社内起業であれば、別だが、もし真の意味でゼロイチの立ち上げをするのであれば、個人的には、既存スキル、アセットを使って、既にあるネットワークの延長線上で、マネタイズできるようなモデルからスタートすべきだと考えている。

また、多くの人はtoCビジネスや目に見える店舗を構えるようなモデルを考えがちであるが、極めて革新的で優位性高いテクノロジーやプラットフォーム構想があったり、自己資金が豊富にあるかエンジェル投資家が既にいたりして資金力が半端なくある場合を除いて、最初はtoBで、かつ固定費ゼロか最小のモデルからスタートすべきであると思う。いわゆる固定費最小型起業をお勧めする。

toCであると、まず生活費を稼ぐレベルのキャッシュを稼ぐには、大体半年以上の熟成期間(PVを稼いだり認知を獲得する期間)が必要になるし、ブランド力ある大手に負けてしまう。

消費者は飽きがちなので、陳腐化も早い。toBであれば、生活費レベルであれば、しっかりとスキームを作れば、一つの取引であっという間に稼ぐことができる。これは個人の財布の紐と企業の財布の紐のレベルの違いやメカニズムを考えれば一目瞭然である。

 

また、できるのであれば、スポットの取引で終わらず、仕組み化して、その後ちゃりんちゃりんと少額でもお金が落ちるモデルにできると良い。なぜならばスポットで終わると、それのみであり、貴方の時間の切り売りになってしまうからである。個人で稼ぐのではなく、システム・仕組みで稼ぐモデルに変容させていく必要があるのだ。

 

企業勤めしながらビジネスモデルを熟成させる

起業する際、会社を突然辞めてから準備をする人も多いと思う。確かに忙しいと中々準備をするのは難しい。ただ、私はこれには反対である。

企業で安定収益を得つつ、また、起業するつもりで、社内のフローを学習したり、仲間・人脈作りをしたり、モデルのブラッシュアップをしていくべきである。

昨今兼業OKの会社も増えている今、しっかり社内労務ルールや就業規則を守りつつも、できればステルス営業もしておき、マネタイズの芽を作ってから独立すべきである。

会社の箱自体、半月もあればできるし、銀行口座もその後2週間程度でできるので、マネタイズが見えてから、会社の箱を作り、そして退職をする方が良い。

 

とにかく、マネタイズ、そして契約が何よりも大事である。フワフワと事業計画書を作ったり、企画の議論だけをしているのは自慰行為と同じである。

自分達がオリジナルで作った商品・サービスで、1円でも人からお金を戴くことができる所まで持っていくべきである。(社内ルールを守りながら)会社勤めしながら、そのフィージビリティスタディをしていくのが一番良い。

それができないのであれば、時間が作れない、というのであれば、そもそも起業はしない方が良い。安定収入を捨てて起業する、というのはある種、狂気の沙汰である。無理に時間を作る位、熱意を持って没頭できるか、マルチタスクができるような人間ではないと務まらないと思う。

 

「発注する」は信じるない

「事業立ち上げます」と色々な方に話をしに行くと、「発注するね!」「応援するね!」と有難いお言葉を頂くことが多い(というか、皆様に仰って頂ける)。

これまで作ってきた信頼関係故だが、本当に有難いし、心震える瞬間である。ただ、これを当てにして、待っているのは余りにもお人よしである。

大体が社交辞令だったり(悪気はない)、大企業故、零細な企業との取引ハードルがあり、実現しなかったりする。こちらはスピード感持ち、案件を増やしていきたいものの、大企業の意思決定のスピードの遅さや取引ハードルの高さも手伝い、零細企業にスピーディに発注頂く、なんてことは滅多にない。

では、どんな企業や人が発注してくれるのか。まず起業し立てであれば、個人的なネットワークから、となるが、その中でも「尖った何か」「自分なりの筋や信念」を持っている企業や人(あるいは本当に困っていて、サービス内容が刺さった人)が意外に発注や案件の紹介をしてくれ、「本当の意味」で応援してくれる。

最初の受注は何よりも非常に嬉しく、長らくサラリーマン生活を送ってきた方には味わうことのできない「仕事の喜び」が得られることと思う。

上記のことを肝に銘じて、節操なく2の手、3の手と営業活動にいそしむべきである。また立ち上げ初期に戴いた恩は死んでも忘れず、仕事や案件で絶対に、確実に返していかなければならない。

 

基本、全部やるつもりでいる

代表取締役と聞くと、踏ん反り返って、偉い立場で意思決定をしている人、というイメージを持つかもしれない(ステレオタイプ過ぎるか)。

自分で事業を立ち上げる場合、特に固定費最小化の起業をする場合、当たり前だが、すべて自分でやることになる。定款作りから始まり、経理、税務、総務・庶務、法務、営業、マーケティングなど思いつくすべての仕事を面倒くさがらず自分でやらなければならない。

起業して好きなことばかりできる、というイメージは持たない方が良い。昨今、クラウドツールやバックオフィス業務支援をしてくれる企業も多数存在するが、固定費最小化型の起業では、個人的には自分でやった方が良いと思う。

外部委託するとそれだけで、(顧問○○○などへの支払いで)謎に固定費が嵩んでいく。本当のゼロイチの場合、最初は案件がそんなになく、まあまあ時間があるはずで、ネットに何でも載っている今、そこを億劫がってやらないのは勿体ないし、顧問○○○に美味しい汁を吸われて終わりである(もちろん、全ては投資対効果なので、バックオフィス業務を行うその時間で、それ以上のお金を生めることがあるのであればさくっと委託した方が良い)。

 

自分で汗かいてやり、学習していく様々な学びや知識は色んな場面で生きることになる(現に私自身もそれなりに詳しくなり、クライアントワークに生かされている)し、またサラリーマン経営者にはない、独特の強みや経験値が出来上がってくると感じている。

以上、色々と偉そうに書いたが、先述だが、まだ立ち上げて実は数日しか日が経っておらず、やや不安定な時期を過ごしている。この先、廃業し、のたれ死ぬ可能性もある(とはいえ、固定最小化型起業の場合、そんな簡単にはのたれ死なないのだが)。

とはいえ、なぜ起業したかでいえば、人生一回しかない中で、それ位ヒリヒリする経験をしながら、大きな価値を生み出したい、という強い思いがあるから、であり、この初心は忘れないようにしたいと思う。

ただ、実は廃業しても、しっかり経験・スキルを積み、信頼関係を作ってきた方であればどこでも行けるし、これまで経験した企業に出戻る、というセーフティネットもあるはずである。

この世の中、フリーランス向けのプラットフォームも充実しており、目を凝らして見ると何重にもセーフティネットワークが貼られているのである。

不条理・不公平に見える世の中だが、人との関係を大事にしつつ、自分の価値を磨き、変化し続けている人間はしっかり報われるメカニズムがある、というのが個人的な見解、経験則である。

そういったことも頭に入れつつ、現職での信頼を重ねていき、来るべき起業のタイミングに備えていって頂きたいと切に願う。

起業のタイミングは、自分で「えいっ」と決める、というより、色々なパーツが集まり自然と決まっていく、というのが理想である(ちなみにで言えば、特に、売上が無くても1年は生きられる位の貯蓄はバッファとして必要である)。

その然るべき時に是非、このサイトの管理人、そして私を訪ねて頂きたい。
そんな貴方にお会いし、色々とお話できれば、と考えている。

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■ この記事を書いた人

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