企業にとって重要なのは、採用よりも育成である


採用以上に人材の育成は、企業にとって重要である

企業にとって、人材を採用することも、もちろん重要であるが、育成することの方がより重要であると言える。

採用段階でその人が本当に会社にとって、役立つ人材に成り得るかを見極めるのは、正直困難である。

 

面接段階で、役に立つ人材かを見極めるのは、難しい

面接官をしていた経験からも、1時間程度の面接でその人材が役に立つかどうか適切に判断することはほぼ不可能だと断言できる。

 

また、面接で確認できるのはその時の断面での人物評価であるため、その人がどれくらい成長に伸びしろがあるかは、全く未知数である。

 

会社員人生は数十年あり、特に20代の内にどれだけ鍛え上げるかが全てである。

30代になると、それまで培ってきたスキルでなんとなく業務が回せてしまい、自ら新しいスキルを身につけようと言う意欲が薄れてくる。

また、自分の仕事の型が出来上がってしまうので、なかなか新しいやり方をインプットされても受け入れられない人が多いようだ。

 

企業ごとにトレーニングの質、充実度は全く違う

 

母数は少ないが、経験した3社の従業員のトレーニングと言う観点で、評価をしてみたいと思う。

 

1社目 日系精密機械メーカー ITサービス部門

今でも覚えているのは、クレーム対応研修だ。

「お客様がマシンが壊れてお怒りの電話をしてきた、なぜだか分かるか??」

「いや、フツーにマシンの品質が悪くて怒ってるんじゃないでしょうか??」

「お前は分かってない!お客様が怒るということは、我々に期待しているからだ!」

やばいなこの会社、社員が全員洗脳されていると感じた23歳の夏である。

入社式の社長訓示で寝ていて怒られたこともあり、会社理念の理解が足りないと言う理由で1時間ぐらい立たされた。

つまり、クレーム対応の電話でも、「お客様から期待されている!ありがとうございます!」と喜んで対応しろということだ。

マゾフィストならまだしも、その性癖は無いのだが、どうやらこの会社で勤め上げるにはそれを受けいれなければならないらしい。

しかし、配属後は結構トレーニングは充実していた。

部門に研修予算が配賦されており、月に1回数十万もする研修を受けさせてくれたし、OJTに関しても先輩方が丁寧に教えてくれた。3年でこれから投資回収、というタイミングで辞めてしまったのだから申し訳ない。

 

2社目 総合コンサルティング会社 戦略部門

さすが、人材の質が全てのビジネスであるため、ロジカルシンキングやファシリテーション、ドキュメンテーションから何から何まで、ビジネススキルに関する研修は充実していた。

また、研修を外販していたため、クオリティがものすごく高く、それを一通り受けられたことは貴重な経験だったと思う。
コンサルティング会社によっても、研修の力の入れ方にはバラつきがあるらしく、ブティック系戦略ファームB社から来ている人材は、PMをやらせても分析をやらせても仕事の型がしっかりしているので、他の事業会社に行った先輩方からもハズレ人材が少ないと聞く。

3社目の日系事業会社にもB社出身の人がいたが、なるほど、確かに手堅くアウトプットを出せる優秀な人材だった。

どうやら、グローバルでのナレッジ共有やトレーニングの標準化に相当パワーを注いでいるらしく、若いうちにグローバル標準の仕事の進め方が身に付くらしい。

新卒でB社に入社した人は、相当ラッキーだと思う。

 

3社目 日系事業会社 事業再生

3社経験してきたが、最後のこの日系企業の従業員育成の手抜き感がハンパない。

企業文化も村社会で、社内結婚も推奨しているようなガラパゴス諸島。

新卒の研修一つとっても、その会社独自の社員手作りのチープな研修ばかりである。

外部の研修会社使って、ビジネススキル系の研修受けさせればいいと思うのだが、そこへの投資意欲は全く感じられない。

なので、管理職層を見ても、スキルセットの偏りがありバランスが悪い人が多い。

そこに新人がチープな研修を受けた後に、ろくにトレーニングを受けていない管理職の下に付く訳だから、まともなスキルが継承されずにバランスの悪い従業員が量産されていく。

元々転職など考えない終身雇用前提の公務員気質の人が入社していくので、それはそれで成り立っているのだが、本当にこの会社に新卒で入社しなくて良かったなーと思った。

 

一昔前と比較すると、転職市場の流動性も活性化してきている。

どうやら国策的にも金払ってクビに出来る制度も作ろうとしているので、その会社に在籍すれば安泰という考えを捨てたほうがいいだろう。

 

研修自体にそこまでスキル向上に効果は無く、日々のOJTの方がよっぽど役に立つのだが、どれだけ外に出ても通用する人材を育てるのに意欲がある会社かどうかは、入社後の研修の力の入れ方と比例していると思う。

 

なので、会社を選ぶ際に、トレーニングが充実しているか、その会社に在籍することで、本当に転職市場に放り出されてもバリューの出せるスキルが身に付くかをしっかり見抜くことが重要だ。

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■ この記事を書いた人

元戦略コンサルタント(サイト運営者)
元戦略コンサルタント(サイト運営者)
MARCH大卒→精密メーカーSE(3年)→総合系コンサルティング会社戦略部門(4年)→日系製造業事業再生(3年)

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