【医師のキャリア】3つのキャリアパス、学歴社会なのか?


医師のキャリアというのはそれほど世の中に知られてしないかもしれない。今回の記事では、大学教授、病院院長、開業医という医師のキャリアのゴール、医師は学歴社会であるのかということについて記載していきたいと思う。

医師といえば、進学校に通っていたハイキャリアの皆さんからすると、

「大学受験のときに離れ離れになって、同窓会で時々見かける存在だけど今どうなってるんだろう??あいつ優秀だったなぁ。」

と、記憶にはあるが関係性が薄くなっていたりするのかもしれない。

また、大半が当てはまるが病気になって病院に行ったことがある方は、

「医師ってすごいな、専門知識もモチベーションも倫理観もしっかりあって、お金も稼いでいるし。」

と、患者として医療サービスを受けるに留まり、あまりその医師個人がどういうキャリアを歩んで、何を考えて生きているかまで踏み込んで考えたことは無いはずだ。

また、その本質的な悩みを聞きだすには、医師の性質から考えると医師以外の民間の人だと難しい。

なぜなら、激しい受験戦争を勝ち抜いた、高潔な特権階級の資格を持った存在という意識があるため、本質的な悩みや欲求に関して信頼を置いている医師同士でしか打ち明けなかったりする。

 

複数名の若手医師とプライベートで交友がある、サイト運営者の感じる医師の人生についてだが、結論からすると普通のサラリーマンよりもプライドや学歴が邪魔して、生きづらい人生を送っているように思える。

 

医師のキャリアのゴール

医師のキャリアのゴールは大きく以下の3つに分けられる。

大学教授

皆が最初に研修で配属される、大学医局のトップポジションである。

難しい手術や病気に取り組み、論文を出して成果を出すという学術的/スキルレベルの高い医療に取り組むことが出来るポジションだ。

また、「白い巨塔」の財前教授のように医局での人事権など大きな影響力を持つ、花形のゴールであるが、ピラミッド組織で高齢化が進んでおり、上が詰まっている、東大や京大や慶応などの上位学部の医学部を出ていないと厳しいなど、なかなか辿り着くには困難なゴールとなっている。

 

病院の院長

大きな病院の院長というポジションで、民間で言うサラリーマン社長のようなものだ。なので、オーナーが別で居るケースもあり、年収も給与として支払われるため税金で持っていかれ意外と儲からないポジションである。

その病院内での権限は強いが、難しい病気だと大学病院に移管されるため、医療行為としてもチャレンジングな病気に取り組むことが少ない。

どうせなら開業して自由に働いてお金も稼ごう、という判断になるケースも多々ある。

 

開業

民間で例えるなら飲食店で独立するようなゴール。どうやったら患者が集まるか立地選定をして、マーケティングして医療サービスを提供する。月次のP/Lを確認しつつ、トップラインを伸ばしてコストを削減する。節税対策にも敏感だ。

元々親が開業医で継ぐパターンも多いが、大学教授には自分は成れない、外科手術が年齢的にしんどい、医局のしがらみから離れて自分の裁量で仕事し時間/お金をコントロールしたい、自分の考える医療サービスを患者に提供したい、などなど理由は様々だ。

最近都内では患者の取り合いとなっていて、歯医者のように廃業に追い込まれる病院も増えているため、「開業医=金持ち」の構図も崩れ始めていることから、ハードルも上がってきている。

意外と選択肢が少なかったりするが、大学教授に成るには学歴等の見えないハードルがあるため、ルートがある程度決まってしまうそうだ。

 

また、属性を分類すると以下の3つくらいに分けられる。

 

医師の属性

高学歴スーパーエリート医師

東大、京大などの偏差値の高い大学の医学部を卒業している医師。

このあたりになると臨床はやらない傾向にある。

もちろんめちゃくちゃ頭がいいので、開成、灘などの進学校を例外なく卒業しているわけだが、そこから抽出された天才が6年間集まって切磋琢磨しながら卒業しているので、自身のキャリアで達成したい目標の次元が高くなる。

知る限りではあるが、投資銀行、バイアウトファンド、外資コンサル、医療ベンチャーなどの民間企業に就職するケースもあるし、大学の研究室で研究員として海外を飛び回ったり、国連の職員になったりと、普通の病院で勤務している人はあまり見かけない。

恐らく、それぐらいの超エリート集団にいると、普通の臨床行為をやっていることが格好悪いのだろう。

民間でも同様のケースがある。以前、灘高卒→東大→総合商社に就職した若者に、ベンチャーに行くかどうか相談を受けたことがあるが、灘高ともなると同窓会では、昔イケて無かった同級生がやれIPOしただの論文がネイチャーに載っただの話が出てくるのだろう。

そうすると総合商社で、訳の分からない話が無駄に長いオヤジにへつらいながら、レポーティングスキルと社内政治スキルだけが身に付いていく自分とエリート同級生を比較して焦りを感じてしまうのだ。

なので、バカ高校からいい大学に入った人間や、バカ大学からいい企業に就職した人間は気楽だ。周りと比較しても自分がマシに思えてくるので、自分を他の人と比較することに大した重きを置かなくなる。

 

そんな超エリートの東大医学部を卒業した後輩達も、

「オレ今日めっちゃ教授に怒られました、あー、泣いていいっすか(泣」

など、ロールモデルが無いことからキャリアに悩んだり、日々の出来事で喜怒哀楽の感情があったりと、人間くさいヤツが多かったりするので安心して交流していただきたいと思う。

 

親が開業医の金持ち医師

代々開業医で、長年節税しつつ安定収益を蓄積した基盤があり、民間でいう創業社長の2代目3代目等に相当する金持ちのご子息である。

性格は穏やかで、とにかく家業の病院を継ぐのが自分の役目だと割り切っている人が多い。

親がずっと事業をやっているようなものなので、とにかく裕福な家庭で不自由ない生活をしてきたことから、学生の頃から金銭感覚が一般人とズレている。

以前、医学部に所属しながらもギャル男でイベントサークルをやっていた後輩から、昔サーフィンに行った写真を見せてもらったが、金髪のガングロの容姿よりも、なんで大学1年生がジャガーで海に行っているのだろうとそっちに目が行ってしまった。

しょっちゅう海外旅行に行く人もいるため、無尽蔵に実家にお金があるのだと思う。

将来も安泰だ。開業しても患者を集められずに倒産するクリニックもあると記載したが、親の代々の地盤があれば問題ない。地域のおじいちゃん、おばあちゃん達が、慢性疾患を患って再診に来てくれるので、ストック収益もあるためキャッシュフローも安定するはずだ。

このタイプは、私立大学の医学部に多い傾向がある。

もちろん学費を賄える潤沢な資金に加え、多少勉強が出来なくても本当かどうかは分からないが、学校によってはお金で入学の問題を解決できるケースもあるらしい。

 

遊び人医師

学歴が低く、自分の医師としてのキャリアがある程度見えてしまい、本業での目標を見失っているがために、金儲けや女遊びや高級車の購入などの俗人的な欲求に走る医師である。

高学歴で教授に成れる医師は、そもそも一握りであることから、結構な母数がいると想定される。

投資にも積極的で、不動産投資や保険、派手な高級車も買ってしまうムラッ気のあるイケイケな医師とも言えるだろう。

しかし、本業においては、医師といえど労働集約的な職業で自分の工数を使わないとお金を稼げないため、目標を失いながら日々の業務を遂行しなければならないので実は苦しいと思う。

 

コンサルティングファームを辞めて事業を立ち上げると決意したものの、全然うまく行かずに野良コン(フリーランスのコンサル)を所属意識無しにやり続けるような感覚だ。

医師には本業の病院勤務以外に、当直や検診などのアルバイトも時給1万という高額で稼げる為、遊び人医師はお金稼ぎの為にアルバイトに没頭する傾向にある。

なので、自分の居場所をいまいち不明確に感じている人が多く、お金を稼いだり、独立して自分が働かなくても稼げる環境を求める傾向にある。

その際たる終着点が美容外科の医師だ。

民間からみると、美容外科だろうが脳外科だろうが医師は医師で立派なのだが、医者のコミュニティでは美容外科の医師は、とても恥ずかしい職業と見みなされるそうだ。

やはり、人の命を助ける倫理観の強い仕事だけに、誰の命も救わない高給な仕事に走るのは道を外れているとみなされるのだろう。

ただし、命を救う、救わないの2択ではなく、その人がなぜ整形したいのか、患者の期待値と感情をコントロールしなければならないので、美容外科の医師はソフトスキル面では難易度が高そうだ。

クレームも多いと聞くので、美容外科は美容外科で大変な仕事であるのは間違いない。

 

医師も学歴社会である

ここで問題なのが、民間の場合、以前よりも学歴やコネなどの本来の実力と昇進に関係のないパラメーターは薄まってきたが、医師の場合、あまりにもクローズドなコミュニティであるが故、外部からのキャリアパスに関する構造的な問題の指摘無しに、ガラパゴス諸島のように学歴社会、ピラミッド文化が硬直化して根付いているところだろう。

 

私は偏差値38の高校出身、MARCH大卒で、かつ経験した会社もすべて学歴不問だったことから、学歴を強く意識したことは無いが、多少は相関があるものの大して仕事のパフォーマンスに影響はないと思っている。

 

本質的には、ヤル気やスキル、事業への貢献度合いで会社組織は評価すべきだと思っている。

特に学閥などは本当に意味不明だ。早稲田だろうが慶応だろうが学力には大差なく、たまたま受験でそこを選んだだけの差だろう。個人の能力には全く関係がない。

 

民間企業でも一部銀行や商社ではまだまだ学歴や学閥はあるが、自身がその会社で生き残るにあたり、有利な学歴で無いならその土俵で勝負しなければいいだけだ。

 

実力があってマーケットバリューの高い人材であれば、学歴関係なく銀行や商社以上に稼げるし、自分の力でプロダクトやソリューションを世に残せる。

 

しかし、医師の世界は学歴がキャリアに関係があるにもかかわらず、医師以外のキャリアの選択肢が極めて少ない。また、優秀な人材が集まる為、目標達成意識が強いことから、本業を外れた時の行動がいびつになる。

 

単純に勤務医として日々の業務を行って、患者に喜んでもらってある程度の年収がもらえれば満足する人であればいいが、能力が高いゆえに目標を持って生きたいという人が多いと思う。

 

医師も本業は医師として高潔に振舞うものの、コンプレックスや俗人的な欲求がある普通の人間である。

むしろ民間よりも硬直化した社会の中で生きており、かつ激務であるためツライのである。

 

 

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■ この記事を書いた人

元戦略コンサルタント(サイト運営者)
元戦略コンサルタント(サイト運営者)
MARCH大卒→精密メーカーSE(3年)→総合系コンサルティング会社戦略部門(4年)→日系製造業事業再生(3年)

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